コンサルティングにおける協力の条件
協力先からの要請によってコンサルティングを実施する場合にはプロジェクトとファシリテーションの2つについて共通認識することが条件になる。プロジェクトとファシリテーションはコンサルティングの基本であり、この2つを共通認識してこそ、クライアントとのコンサルティングが成立し、協力先との適切な役割分担が実現できる。
プロジェクトについては3つの事項を共通認識する必要がある。1つ目はプロジェクトとはクライアントの課題解決を支援することであり、主体としてのクライアントの役割を明確にすることである。2つ目はクライアントの役割である意思決定の方法を具体化することである。3つ目はプロジェクトに参加するメンバーの人選を含む組織体制を整備することである。組織体制の整備はコンサルティングにおける意思決定、意思決定事項の実行の両面において重要である。
そしてプロジェクトを円滑に進める上でのファシリテーションの必要性も共通認識すべきである。意思決定の場としての会議やミーティングを活用するには、進行スキルとしてのファシリテーションを駆使することが必要である。ファシリテーションを駆使するには、意思決定の場で起きていることを的確に捉えた上で、柔軟な立ち振る舞いが必要である。
プロジェクトとファシリテーションについての共通認識による協力先との適切な役割分担がコンサルティングを成功へと導くための条件である。