中堅企業における部課長の役割遂行
中堅企業の部課長を対象に研修を企画、実施する場合は、大手企業とは異なる特徴を反映させることが必要である。社員数が数千人規模の大手企業においても課長はプレーイングマネジャーが当たり前になっているが、中堅企業の課長には直接担当する業務の負荷が大きいという特徴がある。そのため中堅企業では課長のプレーヤーとして割合が高くなりがちである。直接担当する業務に多くの時間を取られすぎることで、課の構成員を育成するための時間などが不足することが懸念される。大手企業以上に、育成などの課をマネジメントするために必要な時間を確保することが重要になる。
部長は、いくつかの課を束ねて部全体をマネジメントする役割がある。しかし中堅企業では、特定の課に課長適任者がいないことから、部長が課長を兼務することがありうる。部課長を兼務することは、異なる2つの役割を並行して遂行することになる。課長の役割に使う時間を抑制して、部全体のマネジメントに必要な時間を確保することが重要になる。
中堅企業の部課長が役割を的確に遂行するには、月次単位などの業務計画を立案する段階での自らの活動時間の配分、その活動時間の配分を実行することが重要である。企画中の中堅企業向け部課長研修では、業務計画の立案と実行を重視する予定である。