適職の証
4月開始の再就職支援プロジェクトは協力先の力量不足から孤軍奮闘状態が続いている。一方、個別面談による就職決定後の職場定着の重要性が高まっている。短期間で退社した支援対象者が発生しており、退社後の個別面談で職場定着に関する自覚不足が確認されている。
職場定着は、採用された人材、職場の両方にとって望ましい状態であり、適職の証である。適職とは、採用された人材が長所を発揮することを通じて、職場で貢献している状態である。適職の証としての職場定着は就職決定よりも3倍以上は難しく、そして重要である。
就職決定までの書類審査と面接では関与する人数は限られており、求職者は自分自身の長所を伝達することに焦点を絞ることができる。一方、採用後は職場の構成員を中心に関与する人数が増える。そして関与する人達と良好な関係をつくりながら長所を発揮して貢献することが必要である。そして数カ月単位ではなく年単位の時間軸での継続的な努力が必要である。言葉を変えると、自分自身の居場所をつくる努力をしてこそ、職場定着が実現できる。
これからは支援対象者には適職の証としての職場定着の難しさを理解してもらうこと、継続的な努力の必要性についての自覚を促すことに注力していきたい。