株式会社プロセスイノベーションからのお知らせ

お知らせ

人事考課制度とアスレチック思考

190515打ち合わせ
賞与を支給する6月は人事考課が話題になりがちである。人事考課は本来、公正な処遇、人材育成、適材適所の3つを目的として運用されるべきである。しかし多くの企業は公正な処遇を重きを置きすぎている。賞与金額や昇格は有能なメンバーの職場定着に大きな影響を及ぼす重要事項であるが、同様に人材育成と適材適所も重要である。
人事考課の目的を実現するには人事考課の結果に基づくフィードバック面談をルール化することが必要である。フィードバック面談とは考課者である管理職と考課対象のメンバーが一対一で話し合うことである。フィードバック面談では、1人1人のメンバーの業務遂行を通じた成長について話し合うべきあり、メンバーの適性も確認すべきである。
メンバーが能力と意欲の両方を高めることが人材育成に結びつく。意欲を高めることは短期間で実現可能である。管理職による激励で、メンバーの意欲が瞬時に高まることもある。一方、能力を高めることは一朝一夕には実現できない。
能力を高めるためのヒントにアスレチック思考がある。現在、アート思考が注目されている。着想や発案の際に芸術家の思考に学ぶことが重要視されており、この事がアート思考の注目に結びついている。新しい物事を生み出すには芸術家の自由な思考や自分の意志で作品を作っていく姿勢に学ぶことが有効である。
業務遂行を通じて能力を高めるにはスポーツ選手、つまりアスリートの思考に学ぶべきである。業務の成果は、スポーツのように目に見える姿で示すべきである。知識や情報を入手して、職場での実践による試行錯誤を通じて技能を高めていく過程ではアスレチック思考が必要である。人事考課を人材育成に結びつけるには、メンバー1人1人がアスレチック思考を持ち、知識や情報の入手、実践と通じた試行錯誤に取り組むことが期待される。