人事考課を通じた人材育成
人事考課の目的は3つである。1つ目は公正な処遇、2つ目は人材育成、3つ目は適材適所である。この3つの目的では人材育成が最も重要であり、人事考課を人材育成に結びつけることが期待される。人事考課を人材育成に結びつけるには考課を実施する立場である管理職による個別面談が重要である。
11月から12月にかけて中堅製造業において複数回に分けて、管理職を対象に個別面談研修を実施する。既に第1回目の研修を実施済みであり、良好な手応えを得つつも課題を明確にすることができた。個別面談の内容を充実させるには準備段階から実施までを計画的に取り組むことが必要である。管理職向けの研修では、参加者から個別面談における人事考課結果の共有方法に関する質問があったことから意欲の高さを実感できた。一方で考課対象者向け研修との関係から課題を把握できた。考課対象者向け研修を夏場に実施したが、管理職が考課対象者向け研修の結果を十分に把握していないことがわかったからである。
考課対象者向け研修結果は、個別面談の準備材料として活用できるように組み立てていることから、管理職向け研修において夏場に実施した研修結果の把握と活用を促した。人事考課の効果を高めるには管理職による考課対象者に対する働きかけが重要であり、具体的には個別面談の内容を充実させることが必要不可欠である。人事考課を人材育成に結びつけるために、12月の研修終了後、個別面談の内容を充実させることができるようにフォローしていきたい。